文化庁委託事業の一環として、コパン遺跡にて、5日間の3D考古学研修を実施しました。本研修では、ホンジュラス国立人類学歴史学研究所や新コパン考古学プロジェクト、コパン協会から7名の参加者が受講しました。

 5月9日~11日の研修前半には、野口淳特任准教授が講師となり、三次元計測の基礎理論を学ぶ座学に加え、コパン遺跡出土の土器などを対象にしたフォトグラメトリの実践演習を行いました。その他、実際に中村誠一特別招聘教授が指揮するPROARCO(新コパン考古学プロジェクト)で発掘を行っている7号神殿付近の石彫を対象としたiPadやiPhoneによる三次元スキャンも実践し、取得した三次元データのMetashapeやCloudCompareでの処理にも取り組みました。

 5月13日~14日の研修後半には、野口特任准教授による指導のもと、遺構を対象としたiPadやiPhoneを用いた三次元スキャンを行うとともに、小川雅洋特任助教によるZEBHorizon(三次元測量機)のデモンストレーションや機材の紹介がなされました。研修前半で行ったMetashapeやCloudCompareでの三次元データの扱いも深化させ、各々の成果物作成に取り組みました。

 今回の研修参加者全員が文化遺産に係る実務者のため、本研修で学び得た知識やスキルが今後の各々の実務に活かされていくことが期待されます。

iPadを用いた三次元スキャンの実践
iPadを用いた三次元スキャンの実践

ZEBHorizonを用いた三次元計測の実践
ZEBHorizonを用いた三次元計測の実践


フォトグラメトリの実践
フォトグラメトリの実践

野口特任准教授による講義
野口特任准教授による講義